真空管の長所は、
①キャリアが自由空間中の電子であるため、キャリア移動度が高い。
②強電界が加えられるのが真空中であるため、構造によっては高い耐圧を確保できる。
③構造が単純で、絶縁破壊等による不可逆的な損傷が少ない
一方、短所は
①素子(の中のフィラメント)の寿命が短い(1000時間程度)。
②トランジスタに比べて素子単価が高い。
その短所ゆえに、真空管の役割は21世紀になってほぼ終焉している。
しかしながら、その長所ゆえに、
高周波大電力(10GHz・1kW以上)の用途では現在でも真空管が用いられており、
また、これからも使われる可能性がある。